第7章 流転

流転 54

リーチ目が揃えば当たり確定だが、その後は打ち手の技術が少し必要になる。 目押しと呼ばれるドラムを見ながら自分が狙ったロゴを止める技術である。 スロットをした事が無い人やコツを掴めない人から見ると狙ったロゴをピタリピタリと止める...
第7章 流転

流転 53

リュウが、ギンパラ電波道具似のゴト道具を大事そうに扱いながら、僕の予想通りの事を言った。 「この道具も電波なんだ!」 「うん。そんで?」 「そんでって、知ってたの?」 「知らんよ。見りゃ分かんだろ。そっくりじゃねー...
第7章 流転

流転 52

「んで?雪ちゃんなんて言ってんの?」 「いや… 雪に言えない…」 は? 「言えないって… 言わなきゃ駄目だろ?」 「でも言えない!」 「なんで?」 「今では俺が彼女を愛してるんだ!」 ぐわ! ...
第7章 流転

流転 51

家族にお金を仕送りしなくてもリュウの家は問題無かった。 それでも送っていたのは貯金の為である。 日本で悪事を働いている以上、捕まってお金の出所を調べられる事も問題であった。 送った金額は聞かなかったが生活費以外を全て送っ...
第7章 流転

流転 50

バ〇ラ? 「バ〇ラって?カジノの?」 「うん、そう」 「そんなモンいらんよ。アホか」 リュウが笑いながら言った。 「そう言うと思った!まあ見なよ。自分でやらなくても人に売れば良いんだし」 まあ、話のタネ...
第7章 流転

流転 49

全てゴトの為に人付き合いを増やした。 ほとんどの相手は僕をゴト師と知っている。 世の中にはゴト師を利用してアブク銭を手にしようと考える人間が結構いる。 それらの奴らから会いたいと言う打診は紹介者を通じてこれまでに僕の所に...
第7章 流転

流転 48

良夫ちゃんは、それらのお金や、食事やプレゼントを、恥ずかしげもなくニヤニヤしながら平気で受け取る… 恐るべき男であった。 そして手下達を、5、6人連れ回すようになって行った。 午後3時までは手下達の変造カードを受付機に通...
第7章 流転

流転 47

しばらくざわついていたが文句は出ない。 トドメに言った。 「文句がある奴は消えろ」 全体を見渡すが誰も席を立たない。 彼らに選択肢は無かった。 「じゃあ真面目にグループの組み直しをもう一回してみな。遅いから急...
第7章 流転

流転 46

手下の一人が言った。 「店員なんか瞬間でぶっ飛ばして逃げれば良いんじゃないの?」 意気がるなクズ… それが出来ないからお前ら全員震えてるんだ… 「お前馬鹿か?店員に手を出して捕まったら変造カードで捕まるより罪が重い...
未分類

流転 45

「良し。その担当になった奴が受付機にカードを通すのは決定だからな。話しを聞いた後に変える事は許さない。分かったな?」 担当になった一人が不安げに口を開く。 「危ない時でもですか?あんまり自信ないんですけど…」 「うるせー...