第4章 電波ゴト 電波ゴト45 〜相棒〜 ウジムシを押さえていた中の、白いワイシャツを着た一人の店員が僕に近づいて来る。 偉い立場のようだ。 ピンチの時には笑う癖をそのまま出しながら僕は白シャツに言った。 「おめえよ、こんな事して間違いましたじゃ済まさねえよ。分... 2019.07.16 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト44 〜相棒〜 これから起こる事は、ほぼ予想出来ている。 たとえ予想が狂っても、僕だけは逃げ切ってやる… それを思うと楽しくて仕方ない。 ウジムシに言った。 「カードはサンドに入れっぱなしで良いから、店員に、何見てんだって吠えなが... 2019.07.12 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト43 〜相棒〜 ウジムシは、さすがにゴキブリの舎弟であった。 完全なヘタレである。 まるで小鹿の産まれたてのように震えている。 怒るよりも笑いが止まらなくなった。 手足が震えている等と言う生易しい物では無い。 全身が震えてい... 2019.07.09 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト42 〜相棒〜 鴨だな… 良いか…? 「ヘタレだったら即効クビだよ」 そう僕はゴキブリに言った。 この時のチンケな欲が僕を高みへと運ぶ結果になった。 その青タンは、感情をなくしたように暗い顔をしていた。 名前は【源次】... 2019.07.07 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト41 〜相棒〜 サンゾクが閉店して、リュウやハツコの打てる店が無くなった。 スネ夫に無理矢理、もう一店舗でカードゴトが出来るようにさせた。 渋るので打ち込む金額を二人で20万円と少なく設定して納得させた。 二人からお金を取る訳にも行かず... 2019.07.05 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト40 その後、一号の家族と連絡を取る事は一度も無かった。 いや… 家族だけでは無い。 一号とも直接は連絡を取っていない。 彼は刑務所での生活態度が良かったのであろう… 2年5ヶ月の刑の所を、2年で出所した。 ... 2019.07.01 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト39 逮捕されてから約二ヶ月経って判決の日を向かえた。 拘置所は面会出来たが、僕達の中から面会に行った者はいない。 行って何が出来る物でも無い。 皆が何を思い面会に行かなかったのかは知らない。 僕は、明日の自分を見たく無... 2019.06.29 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト38 一号の家に家宅捜索が入った。 いわゆるガサ入れと言う奴である。 窃盗などの犯罪はガサ入れが入る事が当然である。 家に盗んだ商品や現金などが有る場合が多いからである。 変造カード使用も窃盗ではあるのだが、ガサ入れが入... 2019.06.25 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト37 弁護士には、歴然とした能力の差がある事は、この後で知った。 担当した人間が犯罪者であろうとも、罪の量刑を減らす事が弁護士の仕事である以上、能無しや無能などの言い方は間違いではあるまい… この弁護士は、伝書鳩のように、僕と一号を... 2019.06.20 第4章 電波ゴト
第4章 電波ゴト 電波ゴト36 刑務所一号の手下は、捕まっても僕達との関係を、警察に一切喋らなかった。 それらの情報は、一号が捕まった三日後には、僕の元に弁護士を通して入って来た。 妄爺の知り合いの弁護士である。 僕が犯罪者と知りながらも、喜んで弁護を... 2019.06.18 第4章 電波ゴト