変化 8

ゴト師はお客さんが自分のゴトに気付いた場合、どう言う動きをするのかをよく知っているのである。

動揺する人間の動きはどれも似たような物であった。

目が異様に揺れる…

それまでとは明らかに違う動きをする…

露骨に見るなどは馬鹿の見本である。

上手く動揺を抑えられたなら次の段階へ進む。

さりげなくそのゴト現場から離れる。

もう二度とゴト現場の方を見てはいけない。

少しでも振り返ればゴト師はバレた事に気付く。

近くに座っていたお客さんが、どこへ向かうのかを確認しているゴト師は多い。

出来ればここで他の台に座って少し遊戯するなどのワンクッションを入れる事をおすすめする。

その後で初めて店側に密告する。

しかし直接店員に声を掛けたりカウンターに向かうなどの行為は避けて電話で密告をする方が良い。

台番号を伝えられたら伝える。

この時に密告の報奨金を払う事を店に確約させる。

後は店任せで現場には近づかない。

全てが上手く運べばゴト師を安全に密告する事は可能である。

しかしどんなに安全に密告が出来たとしてもパチンコ屋が取り逃がす事は多い。

パチンコ屋がゴト師を取り逃がした場合を考えて行動するべきである。

そんな面倒が嫌で知らんぷりをするお客さんは結構いる。

いや…

ほとんどである。

思考停止するのか面倒が嫌なのか…

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君子危うきに近寄らず…

しかしこれも君子とは言えない。

ゴト師はやりやすい店には何度も来る。

危険な目にあうか捕まるまで何度も何度も来る。

なぜか被害額はお客さんがかぶる事になる。

本当の君子とは、ゴト師を店で見かけたら、その間抜けな店には暫く行かない人ではないか…

それともパチンコやスロットをやらない人か…

ゴト師の存在が全て悪い事は認める。

砂の真砂は尽きるとも世に悪人の種は尽くまじ…

世の中が善人だけになる事など夢のまた夢だと僕は思う。

人は神にはなれない。

いや…

神すら罪は犯す。

必ず、はぐれる奴が出る。

パチンコ屋が存在すればゴト師も存在する。

それが現実である。

一般のお客さんは諦めて喰い物にされるしかない。

お客さんには、防ぎようが無い以上、仕方のない事である。

ゴト師が入り込んでいる店で、一般のお客さんが勝ち続ける事は奇跡に近い。

ゴト師を完全に廃除するためのセキュリティを充実させない店に罪は無いのだろうか。

あるさ…

間違いなく。

セキュリティにお金さえ掛ければ確実にゴトは不可能になる。

お金を掛ける事が損害だなどと言う公営のギャンブル場はない。

やる奴も悪いが、やられる奴も悪いだろう。

間抜けは罪を生む。

泥棒になる奴の思考とはこんな物である。

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