変造カードを使い切り、スゴスゴとパチンコ屋を後にする。
源次からの連絡は、まだ無い。
あんにゃろ、出てんな…
タケコブタへと向かいながら、3割しか使えない変造カードの楽な使い方について考えていた。
いくつか思い付いていた。
一つは先程とったキレ芸である。
受付機に通していて店員に疑われた場合、パチンコ屋の体制にたいして店員にキレて見せる。
受付機など、めんどくさいと怒鳴り付ける事で、カードの点検をさせない様にする。
しかし、僕がやった様に、その後、自分でカードを使用する事は駄目である。
あれは、それまでに店員を観察して、コイツならばイケると判断したから出来た事である。
キレ芸は、受付機を通していて、バレた場合にのみ使う。
頭の中で、もう一つの思い付きと組み合わせる事により、キレ芸は光り始めた。
受付機にカードを通した人間とは別の人間がパチンコ屋でカードを使用するのである。
Aがカードを受付機に通せるだけ通す。
疑われた場合は即座に店を出る。
最悪の時はキレ芸を駆使する。
「めんどくさいからヨソで打つわ!」
何を言っても構わない。
カードの点検だけは、させずに店を出る。
受付機に変造カードを通すだけでも罪ではあるが、カードの確認が出来ていない店側には、Aをゴト師として確定する事は出来ない。
ましてや受付機の存在に文句を言って打つと言っている訳では無い。
帰ると言っているのである。
キレ方によってはイケる…
例えAをゴト師として完全に店側は疑っていたとしても、自分達の店で打たずに帰ると言うならば、イキナリ取り押さえたりは出来ないだろう。
パチンコ屋側が、ゴト師を安全に取り押さえる為には、準備の時間が必要なのである。
ゴト師として確定していない、体制にキレている人間を、イキナリ取り押さえる事が出来る店員がどれ程いるだろうか…
僕は居ないと判断した。
世の中は、上の判断が無ければ、自分で動けない人間で溢れている。
上の人間は危険を下に押し付ける。
そこにタイムラグは必ず出来ると思った。
その時間差を使って逃げれば良い。
しかし、これは全て最悪の場合である。
Aは疑われても構わないが、出来るだけ大人しくカードを受付機に通して店を出るのが望ましい。
そして受付機に通った変造カードをBに渡す。
Bはそのカードを持ち、素知らぬ顔で、ソノ店でパチンコを打てば良い。

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