対策 対応策38

データー取りを始めて、10日程経った頃に新しい変造カードは出来上がった…

意外と早く出来上がった事に喜びながらカードを受け取りに行く。

タナカが言う。

「はっきり言って何割のカードが使えるのか分かりません。今の私達の技術だと、これが限界です… この先も微妙な調整はしますけど」

後のタナカは、人が変わるが、この時はまだ懐に余裕があったのであろう…

彼は正直であった。

「そうか… まあ、試してみるさ」

受け取った額面三千円の、100枚の変造カードを持ちタケコブタへと向かう。

金額に直すと30万円分である。

最悪でも半分のカードは受付機を通って貰いたい。

でなければ、残る手下がガクンと減る様な気がする。

受付機に変造カードを通す事が既に犯罪である。

カードを使う前に捕まってしまうのである。

願いながらスネ夫にカードを渡し、受付機に全て通して貰った。

30分程待っただろうか、スネ夫が僕を呼ぶ。

怯えながら聞いた。

「何枚通った?」

「30枚です…」

3割…

微妙ーー!!

「そんだけ?何回か通した?」

しがみつく思いである。

「2回づつ通しましたけど…」

はい、死んだ、と…

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しかし、本当の震えは、この先だった。

嫌な顔をするスネ夫に無理を言って、通った変造カードをタケコブタで使う。

9万円分のカードを源次と半分にした。

適当なパチンコ台に座り、二人で打ち始める。

受付機を通ったからといって使えるとは限っていない。

恐る恐るサンドにカードを挿入した。

エラー出るなよ…

そう願いながら。

金額表示の所に【30】と言う数字が出ている。

よし!

使える!

とりあえずだけど!!

エラーは、どこで出るか分からないのであった。

貸し玉ボタンを押す…

ビクビク物である。

なぜか、すっかりゴトの初心者に戻っている自分がいた。

500円分の玉が皿に出た。

よし、よし、セーフ!

少し離れた位置で打つ源次を見た。

同時に源次もコチラを見た。

エラーは出ていない様である。

受付機を通れば使えるんだと理解した。

これまで、貸し玉ボタンを押した時にエラーが出るのは、最初の一回が1番多かった。

その後はカードを抜く時か、カード残額がゼロになり、カードがサンドから自動で出る直前まで、エラーは出ないのが、例外はあるが普通であった。

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