情報の対価は、盗み出した金額の、1、2割が相場ではなかったか。
情報を売るのは、ほとんどが日本人である。
知り合いの金庫の中身の金額を情報として売るのである。
ある意味、実行犯の泥棒よりも質が悪い…
この当時、既にピッキングが流行っていた。
玄関の鍵が数分で開いてしまうのである。
それが情報と組み合わさった時、恐ろしい泥棒大国が出来上がる。
事実、この国は、そうなった。
ピッキングが余りにも簡単な事により、情報など仕入れずに空き巣に入る泥棒達も一気に増えた。
〇国人が言う。
「やり放題アルヨ!」
日本人が言う。
「間抜けばっかりだ!」
僕は聞き苦しい自慢話しを黙って聞いていた。
聞く度に、情報を売る日本人に対して、酷く情けない気分になった。
現在では、家々の玄関の鍵や、セキュリティが多少なりにも強化され、やたらめったら空き巣に入る奴らは減っているのではないだろうか。
情報を買ってから空き巣に入る奴らが、確実に主流であろう。
ゴト師の僕でも許せない事はある…
捕まえる為には、情報を売った奴を捜すのである。
周りを振り返れば、必ず近くに居る。
警察に期待などしない方が良い。
空き巣程度では、本気の警察力は発揮されない。
本気を出さない時の警察は、ただの烏合の衆である。
油断の後始末は自分で…
貴公の後ろに、内心ニヤニヤしている奴は、きっと居る。
変造カード工場の、〇国人達は、この情報が売られる事を恐れた。
周りでは、実際に誘拐されたり、襲われる同業者達も現れ始めていた。
誘拐されれば、自国の、親、兄弟、親類に身代金請求が行く。
カード工場の人間は、稼いだお金の大半を、地下ルートを使い、自国へと送金しているのである。
警察に助けを求める場面など作りづらい状況と環境であろう。
犯罪者の上を行く犯罪者達が、凶悪な犯罪組織を作り始めていた。
僕は、この頃に、玄関の鍵をピッキング出来ない鍵に変え、自分の背後に神経を配るようになった。
尾行など見抜いて見せる…
やられる奴が悪いと、キモに命じていた。
やる奴を口で責めた所で、時間の無駄であり、手遅れである。
雪ちゃんの紹介によって、初めて変造カード工場の人間に、新宿の料理屋の個室で直接会った。
相手は二人の〇国人である。
僕は、借金ダルマの源次を連れていた。
彼は二流大学の工学部を卒業していた。
僕は完全なる機械音痴である。
車が何故動くのかすら分からない。
なんかが爆発してるらしい…
大変じゃん!
その程度である…
覚える気もない。
しかし、源次に解説や通訳をして貰えば、何となく理解は出来た。
アホなのである…
ガッカリです…
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