対策 対応策2

僕はアッサリ次のゴトを立ち上げる事を棚上げした。

稼げる時に稼いでおく。

先の金より今の金。

当然の思考では無かったか。

最初に火がついたのは、スネ夫の店のタケコブタである。

スネ夫が言う。

「終わりですね… どうしましょうか?」

「そうだね。最後に荒稼ぎしよっか?今更カード会社も捕まえたりしないでしょ。安全な方法はあるよ」

スネ夫は、この時、グループにもたらす利益を上げた事により一つ出世していた。

全て変造カードのお陰である。

僕はスネ夫の利益になるゴトを続けて来ていた。

信用は絶大である。

何一つ、ここまでスネ夫の迷惑になるような行為はしていなかった。

それは決してスネ夫の為だった訳では無い。

ただ利害が一致していただけの事である。

利害が相反すればスネ夫の店など倒すだけの存在である。

最後の荒稼ぎに安全な方法など思い付いていなかったが、店側の利益になるゴトは、これが最後だと思っていた。

先が無いのであればタケコブタが潰れても構わない…

抜けるだけ抜く…

信用などいらない。

全て現金化しよう…

そう思った。

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突然ゴト師を捕まえる事に決めたパチンコ屋と、僕の思考は同じであろう。

どちらかと言えば僕の方が酷い。

スネ夫とは、何度も食事をしたり、飲みに出掛けたりしていた。

しかし、どんなに仲良くしていても、僕の中で、スネ夫は鴨でしかなかった。

彼は、僕に偉そうな態度を一度も取った事は無い。

いつも下手に出て来ていた。

しかし、腹の中が見えていた。

お前達を使ってやっている…

匂い立つ嫌な香りが消し切れていない。

犯罪者だと言う事を自覚している僕は、一般人に使われるのが気に入らない。

最後には喰い潰そうと初めから決めていた。

その時が来ただけの事である。

スネ夫が僕に聞いて来た。

「どうやれば安全にお金になるんですか?」

「どうもこうも無いよ。これから受付機が付くまでの間は、いくら変造カードを使ってもカード会社は何もしないよ。完全に見逃してるんだ」

そして6人の手下が逮捕されて、すぐに釈放に為った経緯を、僕の想像と作り話しを混ぜて話した。

「カード会社は、これ以上マスコミを騒がせる事はしない。絶対見逃す。間違いない。残り3ヶ月じゃ警察は内偵も出来やしない」

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