まだ宣伝期間中だと言うのに…
周りのゴト師が捕まるので僕の足は自然に大型店から遠退いて行った。
しかし僕的には、普通の店よりは出していると認識していたので、たまに通っていた。
ひと月も経つと、変造カードゴト師を、大型店で見かける事は無くなった。
同時に、出玉も普通の店と変わらない感じになった。
出なければ、大型店に用は無い。
行かなくなった。
少し、お客さんもトビ始めていた。
大型店の撤退を知ったのは、変造カードゴトが終わった後の事である。
その頃僕は、スロットゴトの為に、間抜けな大型店のグループに狙いを付けていた。
大型店には最新型のカメラがあったので狙いからは外していた。
大型店の近くを通った時に、ふと思い出して様子を見に行く事にした。
その時の、ゴトの為にである。
繁華街を歩いてパチンコ屋があった場所に着いた。
あれ?
どこだっけ?
見回してもパチンコ屋が無い。
撤退や、潰れるなど考えられない程、お金を掛けたであろう店である。
しかし、パチンコ屋の後地には、レストランやアミューズメント施設の入ったビルがあった。
そのビルを、しばらく僕は、呆然と見上げた。
こんな、でかいパチンコ屋でも潰れるのか…
まあ、間抜けな店だったからな…
やっぱり能無しばっかりだったんだな…
そう思った。
暫くは、笑い話しのタネになった。
カードが終わって、のちのゴトを始めていた僕は、完全にパチンコ屋を敵視していた。
クシの歯が抜けるように減って行った手下達と共に、パチンコ屋や、パチンコメーカーを、倒す事ばかりを考えている時期であった。
中型店でのレシートゴトは、レシートが、残り数十万円の時に怪しくなった。
換金所に、お金が無くなったのである。
「全部五千円札です!」
終わりだな…
手下達に言った。
「すぐバレるから無理すんな。行きたければ行っても良いけどな。ここからの取り分は五割にする」
この時、既に中華ソバとの話し合いで、二度目の中型店での僕の取り分はガードも入れた事により六割であった…
手下の中にも、怖がらず引かない奴は居る。
数人が残ったレシートを集めて両替に向かった。
僕の手元には結構な数の景品がプールされている。
最初から、この日の換金を、ほぼ諦めていた。
別の日で構わない…
それでなお換金所にお金が無くなっていた。
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