僕よりも下のフロアーで打っていたゴト師が捕まった事に気づいたのは、周りのお客さん達のササヤきによってである。
「下で何か悪い事してる人が捕まったんだって」
ん!?
ゴト師か?
すぐに僕は下に見に行ったが、既に騒ぎはおさまっていた。
しばらくするとパトカーが赤灯を回して1台到着した。
今回のゴト師は、暴れなかったのでは無いだろうか。
このゴト師が警官に連行される所は見た。
ガックリとうなだれて、二人の警官に両腕をつかまれて連れて行かれた。
笑ってしまう。
間抜けな奴の不幸を笑うのは僕のクセである…
まわりにいた、お客さん達は、興味津々で見ていた。
自分達に、危険が降りかからなければ、興味の対象でしか無いのであろう。
当然である。
数日後…
また見知らぬ変造カードゴト師が捕まった。
このゴト師は、捕まる際に少し暴れたらしく、店中が騒然としていた。
大型店は、そんな事ばかりを繰り返していた。
そして、お客さん離れは加速して行った。
3ヶ月目には、大型店は、お客さんが入らないガラガラの店になっていた。
2年を待たずに撤退した、原因の一つと僕が思う理由である。
遊びに来たお店で、怖い思いなど、したくは無い。
そう言う事ではないだろうか?
更に余談だが…
パチンコ屋が、潰れたり撤退するのには、見逃せない原因がいくつか有る。
その一つを書く。
この大型店は、大手グループ経営の中の、一つの店である。
潰れると言う事は少し考えづらい。
利益が揚がらない為の撤退と考えるのが正しいのでは無いだろうか…
しかし、本体のグループ自体が揺らいでいたので在れば別である。
本体が揺らぐ原因の中には、パチンコをする人々も気を付けなければ活けない事がある。
グループ経営のお店の場合、パチンコとは別種の事業に、沢山手を出している場合が多々見られる。
その別事業がコケそうに為ると、途端にパチンコの方も出さなくなる。
お金の回収を、し易い所からする為では無いだろうか…
国が管轄する中央競馬や、地方自治体が管轄する、競輪、競艇、オートレース、地方競馬などは、管轄者が、お客さんから奪い取る金銭の比率が、確定している。
もしもソノ比率が変わる事がある場合は、国会で話し合われたり等のキチンとした場での話し合いが長い間為され、変わればメディアを通じて大々的に発表される。
しかし、パチンコ屋の比率は、店事に適当に決められ、気分で変わる。
それを止める法律は無い。
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