午後9時30分を廻った頃に、中華ソバ達がレシートを作り終えて、店から出て来た。
問題は何も無く、150万円程のレシートを作り上げていた。
同時に良夫ちゃんから電話が入る。
「換金終わりました」
それだけ言って良夫ちゃんは黙った。
違うだろ…
どうなったのかの報告が先だろう?
「なんか言う事は…?」
電話がある以上、無事だったのであろう。
4万円の回収をしなければ為らない。
意地でも取る!
欲張りなら負けない!
まずは最初に、お礼を言わせて謝らせなければ、回収はキツくなる。
起こった事を自分から話させる為の、ひと言であった。
良夫ちゃんが言う。
「そっち両替行きます」
なんでやねん!
ちゃうって!
ホントに、ふざけた男である。
「どうなったのよ?」
「何がですか?」
忘れたの?
んなアホな…
「何がって… 助けが来たろ!」
体がまた痛み出した。
「あ〜 あれ助けですかぁ〜 変な事言うなあって思ってました」
駄目だ…
取れないかも…
「こっち終わったから… 来ないで… 頼むから… じゃあね… おやすみ」
良夫ちゃんと話していてもラチが開かない。
手下の一人に電話を掛けて、どうなったのかを聞く事にした。
状況を知っておかないと、4万円は取りっぱぐれる。
それは間違いない様な気がする。
手下に電話を掛ける前にツルッパに指示をした。
「一人、一枚づつのレシートを持たせて行かせて。少しでも疑われた様子があったら、やめるから、絶対無理するなって皆に言っといて。レシートは余らしても構わない。分かった?」
ツルッパの返事を聞いて、大型店の手下に電話を掛けた。
「今、良夫ちゃんから電話来たけど、どうなったの?」
「すぐ二人共、解放されましたよ。換金も、いま全員終わりました。結構騒ぎに為りましたけどね」
騒ぎ…?
「騒ぎって何?」
手下が語った話しは、僕の思惑を越えていた。
ゴネ屋の手下二人には、後になって聞いたのだか、僕の指示通り、婆さんの孫の振りをして、店員達に突っ掛かって行ったと言う。
良夫ちゃんは、この二人が、孫と偽って助けに来た事を全く理解しなかった。
その結果が、あれが助けかや、変な事言うなあ、等の感想に為ったのである。
良夫ちゃんが、いくらそう思ったとしても、ゴネ屋二人の活躍は重大であった。
コメント
もしかして体調不良ですか?心配です。
パチスキーさんこんばんは。
ゴメンなさい。
ちょっと忙しくて更新が遅れてしまいました…
体調は大丈夫です。
読者の方々、更新楽しみにしてくれていたら申し訳ありませんでした。
本来の更新日の7/27分を先ほどアップ(お詫びに2回分)しました。次回更新は明日の7/30です。
よろしくお願いします!
体調でも崩されましたか?確実に更新されてたので心配です、、、