韓国人・○国人118

良夫ちゃんと婆さんが車の所へ現れた。

二人の問題児は真剣な顔である。

言いたい事は聞かないでも分かった。

「玉、両替して来ても良いですか!?」

まるで僕が、親のカタキの様である。

薬で多少治まっていた体が、また痛みだした。

二人の存在は僕にとって薬と逆の作用をする様である。

人間ポイズン…

「玉か… 今日、もう帰るなら良いよ」

毒が全身に廻る前に追い払いたかった。

しかし、この毒は、ちょっぴりではあるが、一応物を考える。

婆さんが良夫ちゃんにコソコソと何かを言った。

嫌な予感と悪寒が走る…

良夫ちゃんが、婆さんの入れ智恵を、そのまま言った。

「じゃあ玉良いです。レシート20万円分づつ下さい」

なんでお前らが…

帰れや!

頼むから!!

クソババア!!

婆さんは損得を一瞬で計算した。

僕が計量機に流してやった玉は、二人分で5万円程しか無かった。

そのお金を捨ててレシートゴトをすれば、二人が手にする金額は、軽く5万円を超える。

小を捨てて大を取る…

中々出来る事では無い。

ババァ…

いつも、全部トボけだよな…

毒は既に、僕の全身に廻っている様であった。

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二人と言い合う気力が出ない。

計量機に流して来た玉のレシートを婆さんに渡しながら言った。

「ほら… 両替して来たよ。これで良いんでしょ!」

受け取った婆さんがレシートを確認して言った。

「こんなに少なかったかしら…」

どんだけ…

「良いんだよ… ごまかしたりして無い…」

ジトっとした目で婆さんが僕を見る。

なんでやねん!

負ける訳には行かない。

無実なのである!

良夫ちゃんが口を開いた。

「足りない分はレシート貰えば良いんじゃない?」

え?

僕、有罪!?

ざけんな!!

お前ら、僕にどれだけ迷惑を…

怒りが僕の挙動を怪しくした。

それを見た婆さんのジト目に力が加わった。

完全に犯罪者を見る目であった。

駄目だ…

僕の負けだ…

理屈は通じない…

証拠もない…

めんどくさい。

3万円の偽造レシートを婆さんに渡した…

「これで良いだろ… 帰ってくれ…」

しかし、二人は、手を緩めてはくれなかった。

「両替行ってきます。20万分レシート下さい」

めまいがする…

「余ったら…」

僕は、二人にソレだけ言って、思考を閉じた。

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