「俺がホールの中、見た感じだと、この後も問題なく、今のところは両替出来ると思う」
ツルッパは観念したようにそう言った。
ん?
マジで?
「他の奴は? 何人でチェックに行った?」
「四人。皆も大丈夫そうだって言ってる…」
イケる…
ビビりが、イケると言う以上、店員達に不自然な動きは全く無いのであろう。
「そうか… じゃあ、お前すぐ2万両替行け。もしも疑われていても、捕まらない方法がある。周りに皆居るなら少し離れろ。方法を教える」
「分かった、ちょっと待って……… 良いよ」
「僕の言う通りに動けよ。嫌とかないぞ。分かったか?」
「分かった!もう腹はククってある!」
なぜかツルッパは気合いが入っていた。
調度良いので更に興奮させる。
怒りや興奮は恐怖心を消す。
「イレ込むなハゲ… お前に腹なんか括れねー。 どこで覚えたチンピラ言葉だ? あ? …ハゲ」
「剃ってんだっての! ハゲじゃねーよ!」
ふと気付いた。
余り言うと、ツルッパは泣くのであった…
逆効果になる前に方法を話す。
「店に入ったら帽子を取れ。携帯を僕と通話状態にして行くんだぞ。それでヤクザを前面に出すんだ。どんなに店側が疑っていても喋り掛けられない雰囲気を作れ。歩き方も、馬鹿ヤクザみたいにしろ。携帯には、強気に、すぐ行くって言い続けろ。喋り掛けて来そうな店員が居たら殺す積もりで睨め。目に力を入れろ。それでも喋り掛けられたら返事は全て、あっ!だけだ。 店側はお前がゴト師だって確信があっても、絶対お前を捕まえたりしない。お前は自分がヤクザだって事を忘れるな。それでも捕まったら、絶対僕が助け出してやる。分かったか?」
確実に捕まる…
店側が疑っていれば…
そう思いながらツルッパにハッタリの使い方を教えた。
強気と捨て身がハッタリを真実に見せる。
僕はそう思う。
中型店は防犯が、いい加減なような気がしていた。
チェーン店の中で、最先端を行かなければいけない大型店が、余りにもお粗末である。
だから二万円分のレシートを残させた。
可能性は、限りなくゼロではあると思ったが、カウンターを締めた後も出来るのではないかと少し期待した。
前回の店では、カウンター開け後に、ずれ込みはしたが、すぐに気付かれた。
中型店は、そのソブリすら無いと言う。
僕の予想では、間違いなく、まだ出来るのである。
コメント
ツルッパさんも成長していくんでしょうかね?
何やるにしても慣れってありますからね。
更新ありがとうございます。
3の倍数の日を楽しみにしときます。
パチスキーさんこんばんは。
ツルッパの成長を見守ってやって下さい_(:3 」∠)_