不思議であった。
何回も両替?
手下達はこの段階で両店合わせて4回程の両替に行っている。
大型店でパチンコをしていて中型店への移動を嫌がった良夫ちゃん達は2回づつである。
少し考えて気付いた。
良夫ちゃんは、婆さんの分2回のレシート交換も自分で行った?
確かに早い時間に2回二人分、4枚のレシートは渡していた。
渡す時に二人に言った。
「2時間ぐらい間を開けて一枚づつ両替して」
良夫ちゃんは、分かりましたと確かに言った…
だがスルーした…
そして婆さんは両替に行く事なく良夫ちゃんが4回行った…
そう言う事であろう。
自分の判断で、安全だと思ったのであろう…
危険など感じる神経は無いくせに。
良夫ちゃんを電話で呼び出した。
別段僕は怒っている訳では無い。
自分よりもプッツンで、何物も恐れない二人を、ある部分で僕は認めている。
複数回の両替の危険を教えて、二人は今日の両替からハズす事を伝える為に呼んだ。
複数回の理由…
それは僕の想像を、またもや越えていた。
婆さんも呼んだのだが、車には良夫ちゃんだけが来た。
「お母さんは?」
「いま確変中です。止まりません」
次の当たりが確定しているとは言え、外に出て来る事ぐらいは出来る。
しかし二人は利益優先主義である…
いや…
僕の言う事など、その辺の座敷イヌがキャンキャン吠えている程度にしか思っていない…
僕は、ポメラニアンになった気分である。
「あ、そう… 出てるんだ。良かったね… だからレシート両替、良夫ちゃんが一人で行ったんだ?」
良夫ちゃんは、僕が言った事が理解出来ないような顔をした。
ボケジジィ…
トボけだな…
一拍置いて良夫ちゃんが答えた。
「え? レシート交換は二人で二回づつ行きましたよ」
騙す気か…
ボケの言い訳、聞く気無し!
「他の奴が良夫ちゃんが何回も両替行ってるってチクッて来たよ」
証拠は挙がってるんだ!
吐け!
ボケとトボケは違うんだ!!
「あ〜 両替ですか。玉抜き、やり易い店だから、もう30万ぐらい両替しました」
コメント
良夫ちゃん、、怖い。
パチスキーさん、良夫ちゃん好きですね。