中華ソバや見知らぬ〇国人は、仲間がやられたと言うのに怒ってはいなかった。
この当時、〇国人達は、喧嘩になると青龍刀を振り回すと言われていた。
いくらなんでも嫌過ぎる。
木刀を持てば、何人来ても負けるとは思わなかったが、勘弁して頂きたい。
僕の心配を余所に、彼らは明日のゴトだけを考えているようであった。
二軒目のパチンコホールは直ぐに見つかった。
一軒目のホールから、駅二つ離れた中型店である。
僕は車の中からホールを見た。
活気の有りそうな店である。
偵察に行った中華ソバ達が車に戻って言った。
「ここなら出来ル。あんまりいっぱいは無理だけどヨ」
体のあちこちがツル…
どうでも良かった。
「そうか… もう一軒ぐらい見とくか?」
帰りたかった。
なぜか中華ソバがやる気満々になっている。
「そうだナ!もう一軒やれるかも知れないしな!」
殺す気か…
帰らせてくれ…
車の振動でケツ筋がツル…
脇も首も腹筋も、当然足もツル…
ウンコを漏らすのは時間の問題であった。
喧嘩翌日は、二度と喧嘩をしないと、いつも誓っていた。
時間が経つに連れ、車は拷問道具の様相を程し始めた。
揺れる度に体のどこかがツル。
それを庇おうとすると他がツル。
抜け出せない螺旋の中に僕は居た…
車は止まる事なく走り続ける。
痛いよーー!!!
三軒目も直ぐに見つかった。
二軒目から更に四駅離れたパチンコホールである。
どんなホールかなど、見もしなかった。
ツッたケツ筋を落ち着かせる為に、必死にケツを押さえていた。
途中で気を失うように寝た。
眠りに落ちる直前に【漏れるなよ】…
そう願った。
トイレに座れば立てなくなる事は間違いなかった。
目を覚ました時には、ゴトに関しての事、全てが決まっていた。
中華ソバと見知らぬ〇国人は二人で盛り上がり、三軒やるなどと言っている。
好きにしてくれ…
てか漏れる。
携帯を耳に宛てる事すら拷問のようであったが、明日のレシート交換要員を集めなければ為らない。
クビがツリ、二の腕がツル中、手下に電話を掛け捲くった。
結果、半数を一般人が占めるが、50人程が集まる事に為った。
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