韓国人・○国人81

しかし良夫ちゃんは僕の言う事などサラっと流す…

仕方なくいつも付き合う。

それがまた、果物選びに時間が掛かる掛かる…

急いでよ、などと言えば夢見る乙女のような事を言い出す。

「果物の声を聞くんです。手に取ってじっと聞いていると【食べられたい】って教えてくれるんです」

んな訳あるか!!

果物は喋りません!

何かを感じているのかと、不覚にも最初の頃は信じた。

散々選んで買って来た果物を、車の中でクーラーボックスに移す。

「あっ!腐ってました!今のトコ戻ります!」

いや…

腐っているのは果物じゃない…

アンタの頭だ!

間違いねーー!!

この日も付き合っているのが面倒だったので車の鍵を受け取り、僕は先に車に乗って良夫ちゃんを待った。

しばらく経っても良夫ちゃんが戻らない。

いくら何でも遅過ぎる。

携帯に電話するが出ない。

ジジィ…

車の場所忘れたか?

僕は仕方なく良夫ちゃんを迎えに出た。

八百屋まで歩いて100メートル程である。

すぐに良夫ちゃんは見つかった。

一人の少年に胸倉を掴まれていた。

それを見守るように、もう一人の少年が立っている。

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何されてんねん…

勘弁してよ…

歩いて三人に近づいて行くと、良夫ちゃんが少年に、横っ面を張り飛ばされるのが見えた。

強烈なビンタである。

余りの音の大きさに僕は吹き出しそうになった。

可笑しくて仕方ない。

抵抗ぐらいしろよ…

それにしても酷いガキどもではある。

50代前半とは言え、どう見ても良夫ちゃんの見た目は老人なのである。

絶対と言えるほど、良夫ちゃんから人に喧嘩を売る事は無い。

それを二人掛かりでビンタ…

少しイラッと来た。

たいして強そうに見えない二人組であった。

二人共、僕に背中を向けている。

不意打ちすればイケるかな?

どんなに強そうに見えないとしても、二人相手に勝てるなどと僕は自分を過信したりはしていない。

逆に、素手の喧嘩は、一対一でも苦手である。

倒す手順を考えながらユックリ歩いた。

僕の視点から見て、1番遠くに良夫ちゃんがコチラを向いて立っている。

一つ手前に良夫ちゃんの胸倉を掴む少年、茶髪。

更に一つ手前…

僕に1番近い所に、二人を見守るように立つ、黒髪の少年が居た。

少し茶髪より体格が良く、多少強そうに見えた。

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