開店初日の夕方、中華ソバ達と店の偵察に行った。
中華ソバは、レシートを作る〇国人を連れている。
見た目は、日本人に見える。
軽く挨拶をして僕はイキナリ言った。
「アンタ、見た目が完全に〇国人だな。捕まんねーか?」
「大丈夫!俺、上手いヨ!」
そう言って彼は挑戦的な顔をした。
良い根性をしている顔に見えた。
やばい…
僕の出番無しか…
初日と、二、三日目の営業開始時間は変則であった。
初日の開店時間が午後3時。
店側の判断で、閉店時間は変わるようである。
二日目、三日目と営業時間は延びて行く。
既に開店していた店に僕達3人はバラバラに入った。
店の中では話しはしない。
一人、一人の目で見て、攻略方法を考える。
店は、お客さんで溢れ返っていた。
普通パチンコ屋は、8割の台が、お客さんで埋まれば、満員と言って良い。
経営者もソコを目指す。
この日は、空台が一台も見当たらなかった。
せっかく変造カード持って来たのに…
偵察だけで、一日無駄にする事が残念であった。
この当時の新規開店初日は、デカク勝つ可能性が高い。
僕は、一人で計量機の位置を確認に行って愕然とした。
余りにも無防備な位置に、いくつもの計量機がある。
これは…
僕の出番は確実に無い…
店員などは殆ど来ない計量機もある。
少し気をつけなければいけない事と言えば、立ち見のお客さんが近くに居る事と、防犯カメラが最新型である事ぐらいである。
どちらも情報の知られていないゴトには無関係である。
お客さんは計量機などを観察している事は無い。
たまたま見られる事に気をつければ良い。
最新型のカメラなど何の役にもたたない。
カメラを覗いているのは、何も知らないボンヤリした人間なのである。
カメラが役だつのはゴトを人間が確認した後である。
はっきり言って、この当時の最新型カメラは、猫に小判、豚に真珠であった。
しかしヘタレなゴト師には効果があった。
最新型と聞いただけで勝手に怖がる。
店もゴト師も僕には間抜けに見えた。
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