韓国人・○国人59

最初のレシートゴトを終えた日の帰り道、ツルッパの取り分が、自分で換金した金額の、三割になるように渡した。

「え!? なんでこんなにくれるの!?」

ツルッパに、最後の換金はさせなかったので、自分はこの日、何もしていないと思っている。

めんどくさいので理由など言わない。

「良いから取っとけよ」

「いや… 良いよ。 いらないよ。働いてないから」

うぜえなコイツ…

「遠慮すんなよハゲ」

「ハゲってなんだ!」

「お前の頭だよ。鏡見ろ。光ってるがな」

横から婆さんが口を出した。

「ツルッパさん、何回行ったの?」

余計な事を…

僕は横を向いて無視した。

ツルッパは何の事か分かっていない。

「何?」

僕は既に吹き出しそうである。

婆さんが僕に目で聞く。

言って良いの?

僕は手を差し延べて言った。

「どうぞ」

「ツルッパさんが両替に行ったレシートは偽造なのよ」

ツルッパは何の事か解らずボンヤリしている。

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少しすると何かに気付いたのか、ツルッパは驚愕の顔をしている。

たまらず僕は吹き出して笑いながら言った。

「なんだよ、その顔。笑わすな」

ツルッパは完全に気付いた。

驚愕から一転、泣きそうな顔になっている。

「お前、俺の事騙したな!」

笑いが止まらない…

「騙したなって… 人聞きの悪い事言うんじゃねーよ、ハゲ」

ツルッパは涙を堪えて食い下がる。

「あのレシート何だよ!」

「なんもかんもねーよ。偽造だろ。気付けバカ」

ツルッパの目からは涙がこぼれそうだ。

「お前、こんな事で泣くなよ、ぶっ飛ばすぞ」

「何で最初に言わないんだよ!」

面白いが、うざい…

「あのな〜 最初に言ったら、お前ビビって出来ねーだろうが。でも僕は近くに居たら絶対やらせるぞ。こんな簡単なゴトを、怖いを理由に嫌がったら、他の手下も見てるんだからクビにするしかねぇんだ。それが良かったのか? あ?」

既にツルッパは泣いていた…

なぜ泣くのか僕には理解出来ない…

ツルッパは、言葉に出来ずにクビを振った。

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