限り無く黒に近い僕達に警察は甘い顔はしない。
喋らせるのを諦めたら犯罪者に警察は謝らなければいけない事になる。
そう言う状況になった時、警察は謝らないで良い方法を探す。
簡単である。
裁判で僕達をゴト師として立証出来ない事が分かっていても裁判に掛けるのである。
半分はイジメる為であろう。
10日間の勾留延長を裁判所に申し出る。
僕達に喋らせる為に、豚箱に閉じ込めておく期間を延長したいと裁判所に願い出ると言う事である。
これを裁判所は少しでも疑う部分があればアッサリ認める。
ちなみに、痴漢をしていない人間が、痴漢だと言われ訴えられた場合なども同じ経緯をたどる。
勾留延長は、二回まで基本的にアッサリ認められる。
罪の有無に係わらず20日間は豚箱の中に居なければいけない事が確定するのである。
実際は22、23日程になる。
その後、裁判に掛けるかどうかを裁判所に判断される。
釈放なら不起訴と言われ、お帰り。
裁判なら、起訴と言われ、更に閉じ込められる。
ここに挙げたのは、一つの例である。
全てがそうなる訳では無く、可能性として1番多い形である。
こんな目にあったのでは面倒臭い…
この時は、両替した人間と、換金している人間が違うので、ここまでなる可能性は低い。
しかし、低いと言うだけで、逮捕の可能性がゼロな訳ではない。
僕は30万近くの景品を残して換金を諦めた。
全てを諦める訳は無い。
暇な時に換金する事に決めただけである。
無駄な無理はしない。
他の日に換金に行って、店員が換金所の前に立っている訳がない。
ましてや、どの台で出したかを聞かれても覚えていないで充分である。
僕は三日ほど後の閉店間際に新手の手下を二人連れて換金に行った。
手下の取り分は、夜ご飯である…
たまたま僕と一緒にいた奴らであった。
一人に15万円分ほどを持たせて行かせた。
面倒なので一回で終わらせる。
数分後に手下二人はお金を持って戻って来た。
レシートゴト終了である。
手下が言った。
「楽じゃ無かったよ!」
え?
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