新しく作られたレシートが両替出来るかどうかである。
中華ソバがレシートを作っていた計量機を遠間から見た。
店員などは見当たらない。
周りに居る店員達は、忙しそうに働いている。
中華ソバは店中の店員達に疑われていた訳では無いような気がする。
直ぐなら出来るか?
カウンターの前に居るであろうツルッパを探して店の中を歩いた。
ツルッパが見当たらない。
僕の脅しにビビって逃げたか?
確変を捨てて逃げたかと思い、カウンター近くの確変中の台で人が座っていない台を探した。
例え次の当たりが確定している確変であろうとも、ツルッパなら捨てる可能性がある。
見当たらない。
逃げ足は早い奴であった。
中華ソバを捕まえなければ為らない。
彼が逃げた出口とは逆の扉から外に出た。
携帯で中華ソバに連絡を取る。
すぐに彼は電話に出た。
「大丈夫だ。誰も追い掛けてない。どこに居る?」
コンビニへ向かっていると言う。
「バレた原因が分かるか?」
「分からない… 助けてくれてありがとう」
え?
お前なんかどうでも良いんですけど…
礼など言うな…
虫ずが走る…
大事なのはレシートだけである。
僕には助けたと言う意識は全く無かった。
無事にレシートを回収する事だけを考えていた。
そう言や助けた…
礼などいらん…
金にする…
思い付いた。
取り分を7割にする。
またとない恰好のネタであった。
コンビニへ戻り、冷し中華と交渉したい所だが時間がない。
レシートを作っていたのがバレているかの確認もしなければ為らない。
疑われた程度なら両替は多分出来るような気がした。
全ては時間との戦いのように思えた。
中華ソバに聞いた。
「いくら分のレシート作った?」
「80万ぐらい… でも両替は無理だろ?」
ふざけんな…
お前らヘタれと僕は違う…
ここから僕は、金の亡者振りを発揮する。
全ての危険に目をつぶる。
「お前が疑われたせいで多分両替出来ねえぞ。分かってんのか?こっちは人も集めてるしよ。どうすんだよ」
中華ソバは謝った。
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