それが見づらくなった。
中華ソバは僕がレシート作りを見ようとすれば作るのを中断するか文句を言ってくるであろう。
だからと言って隠れて覗く訳には行かない。
中華ソバもゴト師である。
気付く可能性が高い。
それに、隠れて覗くなどの動きをすれば僕は不審者になってしまう。
その動きが店員の注意を呼んで、僕は疑われ、中華ソバは捕まる可能性まである。
文句を言われない見かた…
僕がレシートを両替する際に一瞬見る…
それで充分だと思った。
レシートの作り方の予想は出来ている。
どう考えても玉を流す計量機に何かするとしか思えない。
道具はセカンドバックに納まる大きさ…
ギンパラの電波道具が想像出来た。
計量機が電波を受け付けるのか?
全てが想像の域を越えない。
計量機では無いかも知れなかった。
「分かった。言っとくけど3万より下のレシートにしてくれよ。とりあえず30分で作れるだけ作って持って来てな。僕、この辺にいるから。分かった?」
中華ソバは、分かったと頷きパチンコ屋へ向かった。
新しいレシートが出来上がるまでに、金額の小さめなレシートの、40万程を両替しておきたい。
30分で40万…
残りの高額のレシートは使わずに冷し中華に返す。
レシートが出来上がる頃には、店員が女に戻るか替わるかもしれない。
例え替わらなくても、レシートが不自然で無いのであれば、一人3万のレシートを持たせて全員でイッ気に行く。
手下も二人増えている筈である。
疑われてもやめない。
誰かがクジを引くか、レシートが無くなるまで両替し続ける。
僕の計算では、冷し中華に返すレシートを引いて、350万円パチンコ屋から抜く事になる。
店の被害額は〇国人達が抜いた分を含めて合計420万円である。
今あるレシートを減らす為に婆さんと良夫ちゃんに言った。
「あと30分で40万を三人で両替するからね。あの男の店員に変な目で見られてない?」
「見られてません!」
二人は声を揃えた。
絶対適当に答えた…
間違いねー!!
不安を言えば、僕に止められるとしか思っていない。
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