更には、安全なんだと勘違いしている。
それでもやはり感覚はまともな奴らである。
常識の限界は越えない。
三人とも10万づつ持って行くと言う。
中途半端…
危険は彼らを襲うような気もする…
もう少し少ない方が今回は安全だと思ったがレシートを渡した。
彼らは10分おきにパチンコ屋へ向かった。
僕は、もう止める積もりは無い。
貧乏クジを引かずに、大量のレシートを両替する方法だけを考えていた。
気になっていた問題が一つある。
本物のレシートには計量機に玉を流した時間が印字されている。
偽造のレシートにも当然印字されている。
普通は玉を流した時間が印字されるが、偽造のレシートは作られた時間が印字されていた。
レシートは僕達が到着する前に全て作られている。
早い時間に作られたレシートなどは、10時台に7万円などの不自然な物も多数あった。
店員に注意して見られたら当然アッサリばれる。
時間的に不可能な出玉のレシートなのである。
これが後半になれば必ず響いて来るように思う。
不審を感じた店員はレシートをジックリ見るのが当然であろう。
今、この段階で気付かれても、何の不思議もない。
持ち込むレシートが不自然で無いなら問題ない。
誰かがクジを引いた所で終わりにすれば良い。
しかし不自然なレシートを発見されて、疑われている所に、同じ不自然なレシートを持って行く事は、即逮捕に繋がる。
多分逃げ切れない。
それはクジとは言えない。
自殺である。
多少でも、逃げ切れる可能性は残しておかねばならない。
冷し中華達に、時間的に不自然では無い新しいレシートを作らせるしかない。
僕は自分の車に乗り込み冷し中華に新しいレシートを作るように言った。
話し方によっては、彼らは拒否するはずである。
当然なのだ。
レシート作りにも危険が伴う。
危険を理由に作り直しを言ったのでは、今あるレシートは全てゴミになる。
僕達の安全の為に彼らが危険を犯すとは思えない。
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