これからツルッパと三人で適当な店を廻ると言う。
ツルッパ居るのか…
仕方ない…
見学者だな…
飯食わしてごまかそう…
どうせツルッパは、一人では打ちに行けないのである。
「ツルッパも連れて来て良いから急いで来て」
そして場所を教えて電話を切った。
更に手下二人を呼ぶ。
電話に出た二人に嫌と言う返事はない。
それはクビを意味する。
二人が使っている奴らにも声を掛けさせて、後で、もしかすると呼ばなければ為らない、予備役も二人確保した。
体制は20分も掛からずに整った。
現場に僕が到着すると、二人の手下が先に着いていた。
良夫ちゃん達が来る事を伝え、僕は冷し中華に会う為に電話を掛けた。
良夫ちゃんは、手下達の中では伝説の人になっている。
ハーネスで100回出した男…
オヒレが付いている。
良夫ちゃんが、どんなにボケた事を言い捲くっても、馬鹿にしたり軽く扱う奴は、手下達の中には居なかった。
ただのボケ老人なんですけど…
そう教えて廻りたかった…
冷し中華はパチンコ屋の近くにあるコンビニの駐車場に居た。
一人では無い。
冷し中華を囲むように、7、8人の男達が立っていた。
全員〇国人だな…
見た事の無い奴らであった。
「オス、もうすぐ5人揃うぞ。何すんだ?」
「早いザンスね〜」
そう冷し中華は言ってワンボックスの車の中に僕を誘った。
ゴトの説明を受ける。
しかし細かい説明では無い。
何かを秘密にしたがっているように感じた。
「これをカウンターに持って行って景品に変えて欲しいザンス。それと換金も」
そう言って数十枚のレシートを出した。
見ると一枚のレシートの玉数は金額に直して3万円から7万円ぐらいの物であった。
一瞬で、何を秘密にしたいのかが見えた。
「作れるのか?」
そうだと冷し中華は言う。
「取り分いくらだ?」
「両替した金額の三割ザンス」
相場があるなら、そんな物だろう…
しかし今回は間違いなく安い…
馬鹿に騙される程、僕はボケていない…
「五割じゃなきゃやらない。それ以外なら皆連れて帰る」
驚いた顔で冷し中華は言った。
「高いよ!高いよ!そんなに渡した人、いないザンスよ!」
「黙れ… 僕達が帰ったらそのレシートはゴミになるんだろ… 安全な部分をやった奴らが取り分が安いのは当たり前だ。でも僕達がやる部分は厳しいんだよな… それと隠してる事は全部話せ。お前が隠した事で僕の手下が捕まったら許さんぞ…」
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