その情報は紹介者から、もたらされた。
「あいつパチンコ屋で暴れて新聞載ったわ」
そう行って笑った…
更に言う。
「あいつガキの頃に、人も殺してるしな。少しキチガイなんだよ」
また笑って言っている…
「ほとんど小学生の頃から塀の中だわ。外で暮らした事ねぇんだよ。女、子供にも容赦ねぇしな」
今更の初告白…
照れちゃう…
言ってる場合か!!
笑って言うコイツの顔に怒りが込み上げる…
「こら!オッサン!僕だって危なかったんじゃねーかよ!笑ってんじゃねー!」
スマン、スマンで済まされた。
少年Aは脳波がおかしい、ナントカと言う一万人に一人ぐらいがなる先天的な病気だったと言う。
小学生の頃の放火に始まり、最後は傷害致死で人まで殺している。
傷害の際の理由は、ちょっと頭に来たからだと言う…
ちょっとって…
危なかったんだ…
やっぱり僕、危なかったんだ!
僕が吠えた時の、少年Aの僕を睨む目は、確かに普通では無かった…
もう知らない人を吠えたりするの、やめようと少し思った。
少年Aは、その後七年の刑を食らった。
時期がハッキリしない。
多分この新人教育の頃だったと思うのだが、リュウが新しいゴト道具が入ったから、見せるよと言って来た。
変造カードのように、楽にお金に出来る物は無いと思っていた僕は、余り興味が無かったのだが見に行った。
雪ちゃん居るかなぁと思っていた…
行ったら居なかった…
興味はさらに無くなった。
「一日、二、三十万にはなるよ」
そうリュウは言う。
雪ちゃんのマンションの部屋の中には一台のパチンコ台が準備されていた。
【ギン〇ラパラダイス】
〇で隠す意味は分からない。
現在の海物語の元になった機種ではなかったか。
最初に出たギンパラは権利物と言われる現金機であった。
権利物がどう言う当たり方をするのかは忘れちゃった…
ごめんよ!
大当たりを一回引くと次もすぐ当たっちゃうとか、なんかそんな感じ…
僕のお話しには余り関係ない。
このギンパラの大当たりを強制的に引く道具が用意されていた。
電波で当たりを引くと言う。
前に一度見せられていたが、その時の物は試作色が強かったと言う。
今回は完璧だとも言った。
後に数々の電波系のゴト道具が出現するが、このギンパラが電波ゴトの始まりであった。
多分ね…
よく知らね。
このページ、グダグタだな、おい!
まずはギ◯パラのパチンコ台の事に付いてお話ししよう。
その当時とてつもない人気機種であった。
今現在の後継機の数と種類を考えれば、ある程度想像出来ると思うが、パチンコ台自体にプレミアが付いていた。
人気に火が付いたのは何と言っても魚群等の多彩なリーチアクションであろう。
通常パチンコ台が、一台20万円前後で売り買いされている時代に、50万円から100万円のプレミアが付いていた。
パチンコ台は、適当な所から仕入れて勝手に設置しても良い物ではない。
なので裏で書類を偽造してまで取引されていた。
しかしこの台は発売当初、傷台と呼ばれる失敗作であった。
かもしれない…
ヤバイのか?
噂があったに訂正します。
どこが失敗かと言うと携帯電話の電波に反応して保留ランプが玉が入っていないのに点灯する。
当然回る。
お金は使わないで結構です…
と言う事である。
全部の台では無く、何台かに一台ぐらいである。
当然すぐに対策された。
しかしパチンコ屋は携帯電話のホール内での使用を禁止するようになって行った。
既に手遅れである…
電波で回ると言う事に、ゴト道具を作る人間が目を付けてしまっていた。
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