変造カードを始めて、どれ程の期間が経っていたのかは忘れてしまった。
2、3年経っていた様に思う。
ついにカード会社が対策に乗り出した。
役に起たない細かい対策は、これまでにも、いくつかしていたが全て無駄であった。
しかし、今回の対策方法を聞いた時には、変造カードが遂に終わると覚悟した。
【受け付け機(受付機)】
カード会社の頭脳達が、必死になって考え出した最初のトリデであった。
この受付機の仕組みは、テレビ等の某体を通じて大々的に発表された。
テレビのアナウンサーや、コメンテーター達は、これで変造カード時代が終わると口を揃える様に言っていた。
その番組を見たゴト師達も、同じ感想を持ったのでは無いだろうか。
僕も終わると思った。
どう考えても出来ないのである。
パッキーカードは全国共通のカードである。
どこのパチンコ屋で買おうとも、全国で使える。
それが売りである。
現金と余り違いが無い機能性がカードには必須であった。
しかし、受付機と呼ばれる機械をパチンコ屋に取り付けるにあたって、カード会社は、全国共通を撤回すると発表した。
全国共通で無くなればカードから利便性が消える。
テレホンカードに例えると分かり易い。
公衆電話の横に付いている券売機でテレカを買ったとする。
当然その横の公衆電話でカードは使える。
しかし隣のお店の公衆電話では使えない。
そんな事が起こったらどうであろう。
誰もがカードを買わずにコインで電話を掛けるのでは無いだろうか。
全国共通と言う決まりが消えると言う事はそう言う事である。
これと同じ現象がパッキーカードに起こる。
カードの存在自体を否定する方法をカード会社は自ら打ち出したのである。
カード会社の頭脳達の程度が知れる。
この当時、僕は、他に何か裏があるのかと考え続けていた。
官僚や誰かが得をするのか?
そう思っていた。
振り返ってみて思う。
カード会社は、余りにもマスメディアに叩かれ続けるので、対策を打ち出す姿勢を見せたかっただけの様に感じる。
苦肉の策では無かったか?
購入したお店でのみしか使用出来なくなったカードを、マスコミはハウスカードと呼んだ。
テレホンカードとは、システムが少し違う事が、カード会社の存続をギリギリ許している様であった。
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